家庭で、地域で、実践!

(1)自転車に正しくのるには

交通事故から子どもを守るにはどんな取り組みが必要でしょうか。
ひろしま交通事故防止キャンペーンでは、家族や地域で実践してほしい交通安全のポイントを紹介していきます。 第1回は自転車ロードレースのプロチーム「ヴィクトワール広島」監督の中山卓士さんに自転車を安全に利用するための注意点について聞きました。

基本ルールと運転力を
身に付けよう

ヴィクトワール広島 監督 中山 卓士 さん
ヴィクトワール広島は自転車ロードレース「Jプロツアー」に参戦し、年間約20のレースに出場しています。地域貢献にも力を入れ、県内の小中高で自転車の安全な乗り方を指導しています。
自転車は車両の一種。自転車教室では心構えとして、事故の被害を受けるだけでなく、加害者になる危険もあることを子どもたちに必ず伝えています。
「自転車は車道が原則、歩道は例外」「車道は左側が原則」「歩道は歩行者優先で車道寄りを徐行」といった交通ルールを知り、きちんと守ることが安全利用の基本です。ただし、危機回避のためには臨機応変に対処することも必要です。
自転車事故の多くは、交差点や見通しの悪いT字路などで起こる「出合い頭」の衝突です。危険のある箇所では、一時停止した上で前方や左右を確認する習慣を身に付けるべきです。特に交差点の場合は、車の運転手が自分に気付いているかを確認した上で渡るとより安全です。
自転車を安全に楽しく利用するには、正しい運転方法を身に付ける必要があります。まずは、自分の体に合った自転車を選ぶこと。小学生の場合は、サドルは両足が地面にしっかり着くよう高さを調節しましょう。運転する際は前方を確認できるよう、目線を少し上げるのがこつ。真下を見てしまうと体がふらつき危険です。
急ブレーキを掛けないといけないような乱暴な運転は避けましょう。停止する時には前後輪のブレーキを併用して少しずつ掛けること。カーブに差し掛かった場合は手前で速度を落としてゆっくり曲がります。
親子で公園など安全な場所に行って、体のバランスを保ちながら、真っすぐ走ったり、曲がったりする練習をすることをお勧めします。事故の防止にもつながります。

親子で学ぼう!自転車の交通ルール

1.自転車は車道が原則、歩道は例外です

自転車は、車道の左側を通ることが決まりですが、子ども(13歳未満)が自転車に乗るときは歩道を通ることができます。(70歳以上の人や、身体の不自由な人も歩道を通ることができます。また「自転車通行可」の標識がある歩道は誰でも走行できます)

2.車道は左側を通行しましょう

3.歩道は歩行者優先。車道寄りを徐行

歩道は歩いている人が優先です。歩道を通るときは車道側に寄って通行しましょう。歩いている人の妨害になりそうなときは止まりましょう。

4.安全ルールを守りましょう

●二人乗りはいけません。
●自転車同士で、横に並んで走ってはいけません。
●夜はライトを点けましょう。
●信号は必ず守りましょう。
●「止まれ」の標識や、道路に「止まれ」と書いてあるときは必ず止まって安全確認しましょう。
●左右が見えにくい交差点を通るときは、しっかり左右の確認をしましょう。

5.子どもはヘルメットを着用しましょう

道路交通法で、保護者は13歳未満の子どもが自転車に乗るときは、ヘルメットをかぶらせるように努めなければならないと定められています。

交差点や横断歩道で注意すること

交差点を右に曲がるとき

自転車は、交差点をななめに渡ることはできません。道路の左側に寄って交差点の向こう側までまっすぐに進み、安全確認して直角に曲がりましょう。

ポイント
車の運転手さんが、気付いてないこともあるので、運転手さんが自分に気づいているか確認してから渡りましょう。

横断歩道を渡るとき

企画・制作 中国新聞備後本社、事業情報センター